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【特集】『佐野川茶』相模原のブランド茶

相模湖エリア

神奈川県相模原市・緑区。
山間の豊かな自然と急斜面に抱かれたこの地域には、かつては150軒ほどの茶農家があり、人々の暮らしの中に美しい茶畑の風景が広がっていました。
しかし、生産者の高齢化や後継者不足、東日本大震災や積雪被害などの影響もあり生産者は激減。
現在では相模原市内で産業としてお茶づくりを続ける農家は「宮本茶園」の一軒のみとなっています。

その宮本茶園が手掛ける佐野川茶が、このたび茶園共進会『一等県知事賞』を見事受賞しました。
地域の伝統を守りながら未来へとつなぐ相模原市のお茶ブランド
「佐野川茶」の歩みと、その取り組みについてご紹介します。

2026.8.10更新
奥高尾 寿麹庵で開催された祝賀会の様子はこちら
【足利茶の伝統実る】佐野川茶を手掛ける宮本茶園の
一等県知事賞受賞をうけ、寿麹庵で祝賀会が開催され
ました!

1.相模原ブランド茶「佐野川茶」の誕生

Part.1

相模原ブランド茶「佐野川茶」の誕生

佐野川地区での茶栽培は古くから行われており、1967年からは旧津久井郡藤野町の山村振興事業として産業化が本格化しました。この地域一帯は神奈川県の茶葉を使用した緑茶ブランド「足柄茶」の北端産地として出荷が行われており現在も広く親しまれていますが、生産農家は時代の変化に伴い減少していきます。
2015年には足柄茶の生産継続を目指す農家によって「藤野茶業部(JA神奈川つくい)」が発足します。
2018年には、地元消費者との交流イベントをきっかけに、従来の一括出荷だけでなく地域独自の煎茶加工を行う取り組みがスタート。同年10月に神奈川つくいの農協店舗等で販売が開始されたことで、足柄茶の相模原地域ブランド「佐野川茶」が誕生しました。

2026年3月には高齢化に伴い藤野茶業部が解散となり、相模原市内で産業として茶を生産するのは宮本茶園のみとなりましたが、地域に残された茶畑を受け継ぎ、無農薬での栽培や品質向上に取り組みながら、佐野川茶を現在へつないでいます。

 


2.佐野川茶の特徴

Part.2

佐野川茶の特徴

佐野川地区は、山間に位置し日照時間が少なく朝霧が発生しやすいなど、高品質な茶栽培に適した地理的条件を備えています。

無農薬栽培と茶草場農法

地域全体で薬剤による病害虫防除を行わない環境に配慮した栽培が特徴です。また、秋から冬にかけて茶園周辺のススキや草を刈り取って畝間に敷きつめる伝統的な「茶草場(ちゃぐさば)農法」を実践し、土壌の質を高めています。

品質と環境保全への評価

適切な整枝管理や施肥の工夫、丁寧な製茶加工によって生まれる豊かな香りと柔らかな味わいは高く評価されており、神奈川県茶品評会や茶園共進会等で上位入賞を重ねています。
さらに2025年には、伝統農法を守りつつ地域の景観や環境保全に貢献してきた一連のブランド構築が認められ、「さがみはらSDGsアワード2025」にて藤野茶業部として優秀賞を受賞。お茶としての品質にとどまらず、地域や環境を見据えた持続可能な取り組みにおいても高い評価を獲得しています。

 


3.大学との連携

Part.3

大学との連携

佐野川茶の新しい可能性を広げているのが、大学との連携です。
学生たちは地域資源としての佐野川茶に着目し、若い世代にも親しみやすい飲み物や商品を提案しています。

東京家政学院大学:緑茶ラテべえ(☜詳細はこちらをタップ)


(2022年開発・期間限定販売つき終売)
東京家政学院大学では、佐野川茶を使ったお煎餅「緑茶ラテべえ」を開発しました。
学生たちはフィールドワークから津久井せんべい本舗とのコラボレーションでの商品開発、原価計算からパッケージデザインまでを担い、佐野川茶を素材として扱うだけではなく、地域の魅力をどう伝えるかまで考える実践的な取り組みとなりました。

東京家政学院大学の学生が宮本茶園に伺った際の記事はこちら☟
津久井せんべい本舗×東京家政学院大学×佐野川茶

相模女子大学 専門職大学院 社会起業研究科:茶くてる®(☜詳細はこちらをタップ)


(2025年発表)

2025年、相模女子大学 専門職大学院 社会起業研究科のメンバーにより、地元・相模原の特産品である「佐野川茶」を活用した新しいドリンク「茶くてる®」が提案されました。

急須で淹れて飲むという従来のスタイルにとらわれず、若年層や日本茶になじみの薄い層でも親しみやすい「ノンアルコールカクテル(モクテル)」のようなスタイルを採用。伝統的な日本茶の魅力や奥深さを守りつつ、時代のニーズに合わせた新たな価値と楽しみ方を創造しています。

プロジェクトが掲げる3つのコアバリュー
・持続可能性(Sustainability)
地域農業の次世代への継承と環境保全を両立させ、地域の未来を見据えた持続可能なエコシステムを構築します。
・地域連携(Local Partnership)
お茶というプロダクトを通じて、生産者と生活者を温かく結びつける「地域循環型の架け橋」としての関係性を育てます。
・イノベーション(Innovation)
敷居が高く感じられがちな日本茶の伝統文化に、現代的なセンスやライフスタイルに寄り添うアイデアを掛け合わせ、新たな食文化を提案します。

茶くてる®の詳細ページはこちら☟
茶くてる® – 佐野川茶の新しい魅力を発見

法政大学:佐野川プロジェクト(☜詳細はこちらをタップ)

 

法政大学ソーシャル・イノベーションセンター所属の学生団体「たまぼら佐野川プロジェクト」は、地元の農家と学生が手を取り合い、耕作放棄地の改善や再発防止に取り組む地域活動プロジェクトです。

「将来にわたり耕作放棄地を生まない持続可能な循環型システムの構築」を掲げ、年間延べ100名を超える学生が現地を訪問。土地の整備や茶摘みなどの農作業に汗を流し、地域の貴重な担い手・関係人口として活性化に貢献しています。

お茶の栽培から収穫、商品化、販売までを一貫して手掛け、自ら育てた茶葉を「佐野川法政茶」として販売・試飲会を行うほか、学内カフェテリアの協力を得て開発した「佐野川茶ラテ」や「お茶漬け」など、若い世代が親しみやすいメニュー提案にも注力。地域のマルシェや他キャンパスでのセミナーなどでも積極的に発信を続けています。

また、10年を超える継続的な活動は、地域に根ざした先駆的な取り組みとして、同大学の「自由を生き抜く実践知大賞(持続可能な社会への貢献賞)」も受賞しています。

佐野川プロジェクトの詳細ページはこちら☟
たまぼら 佐野川プロジェクト

▷雑誌HOSEI
佐野川プロジェクト

 


4.地域との連携

Part.4

地域との連携

奥高尾 寿麹庵

 

佐野川茶の魅力を余すところなく味わえる場のひとつが奥高尾 寿麴庵です。
寿麹庵ではお料理と佐野川茶を合わせて楽しむことができます。
ワインのペアリングように食事と日本茶を合わせることで、料理の香りや味わいをより一層引き立てる「ティーペアリングコース」を提供しています。

また、店内では一等県知事賞を受賞した畑で産出した最高品質の佐野川茶である「佐野川茶グラン・クリュ」も販売。食事やティーペアリングの心地よい余韻を、お土産として持ち帰ることができます。

神奈川県観光協会のウェブサイト【観光かながわNOW】では
お料理とお茶を合わせて楽しむ『ティーペアリング』の体験レポートが紹介されています。

奥高尾 寿麹庵
住所:〒252-0174
神奈川県相模原市緑区千木良533
電話番号:042-649-0608
営業時間:
[日・月・水〜金・土]
ランチ 11:00 〜 15:00 L.O. 14:30
ディナー 17:00 〜 22:00 L.O. 21:30
定休日:火曜日

寿麹庵の詳細や、ご予約についてはこちら☟
【URL】https://www.jukoan.jp/

 


5.お茶摘み体験

Part.5

お茶摘み体験

 

和田の里みちくさの会が主催する「茶摘み&手もみ茶つくり体験」では、急斜面に広がる緑豊かな茶畑に入り、参加者自らの手で摘んだ茶葉を昔ながらの手もみで仕上げる貴重な工程を体験できます。

次回開催が決定した際は、当協会HPでもご案内いたしますので是非参加してみてください。

前回、相模原市観光親善大使が参加した様子はこちら☟
観光親善大使公式Instagram

 


6.佐野川茶はどこで買えるの?

Part.6

佐野川茶はどこで買えるの?

まずは一度味わってみたい!という方は、主に下記の場所にて商品の取り扱いがございます。
相模原市の特産品が集まるアンテナショップSagamixでは、2か月に1度試飲会も開催されています。

販売店舗
【さがみはらアンテナショップSagamix】
住所:神奈川県相模原市南区相模大野3-2-1ボーノ相模大野ショッピングセンター2F
営業時間:10:00~21:00

【藤野観光案内所「ふじのね」】
住所:相模原市緑区小渕1702-3
JR中央線藤野駅前 徒歩1分
営業時間:8:30~17:00

【JA神奈川つくい農産物直売所 あぐりんずつくい】
住所:相模原市緑区中野625-1
営業時間(直売店):※日・祝日は17:00まで
4月~11月 10:00~17:30
12月~3月 10:00~17:00
定休日:毎月第3水曜日、12/31~1/4

【奥高尾 寿麹庵】
住所:神奈川県相模原市緑区千木良533
営業時間:[日・月・水〜金・土]
ランチ 11:00 〜 15:00 最終入店時刻14:00
ディナー 17:00 〜 22:00 最終入店時刻19:30
※一般流通していない最高品質の「佐野川茶グラン・クリュ」の取り扱い

 


宮本茶園Instagram

宮本茶園Facebook

【参考資料】
『アゴラ』第94号(2020年秋)「佐野川茶誕生 そして未来へ」
『アゴラ』第112号(2025年春)「佐野川茶相模原ブランド構築の歩み」
藤農だより
佐野川 茶の20年(佐野川茶生産組合)

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